オー・ミラドーの料理のテーマは 「西と東の融合」。40年以上フレンチの最先端を走り続けてきた技術と経験をベースに、伝統的かつ繊細な和食の技法をも取り入れた、日本における 地方でしか作ることができないフランス料理 を追求しています。
一皿ごとに出会う、食材と調理法の組み合わせの妙、そして、繊細さと大胆さが融合したアートフルな一皿一皿は、「勝又流フレンチ」の集大成であり、ここ箱根の地でさらに進化を続けています。その料理は国内だけでなく世界の料理人や著名人のお客さまに高い評価を受け、数多くの食通の方々にも絶大な支持を受けています。
農林水産省「料理マスターズ」とは
農林水産省では、日本の「食」や「食材」、「食文化」の素晴らしさや奥深さ、その魅力に誇りとこだわりを持ち続け、生産者や食品企業等と「協働」した様々な取組を通じ、これらの伝承、発展、利用、普及にかかわってきた各界の料理人等を顕彰するとともに、その更なる取組と相互の研鑽を促進することにより、我が国の農林水産業と食品産業の振興を図る。 料理マスターズの詳細はこちら
第3回農林水産省「料理マスターズ」受賞コメントより
“日本のオーベルジュの草分けであり、開業時より伊豆・箱根の山と海の食材を最良の状態で入手、卓越した技術で調理して、日本における”地方でしか作ることができないフランス料理”の向上に貢献してきた。国内のオーベルジュの発展と向上に努め、日本だけでなく世界の料理人からも注目されて、全国の地方で活動するオーナーシェフたちの指針として尊敬を集めてきた。勝又さんの料理を通じ、使用された食材とその生産者が他でも高い評価を受けるという相乗効果を生み出し、生産者との理想的な関係を構築、それを継続している。”
国内外の大物俳優、宮家、総理大臣経験者など多数のグルメファンにご利用頂いております。
ぐるない、ソロモン流を始めとし、TVでも多数特番を組んでいただいており、フランス料理界を先導し続け多くの食通のお客様に絶対なる支持を頂いております。
日本では、高級フレンチがフランス料理の全てだと思われていた時代の頃。
ある一人の日本人青年が、食の本質とは何か?を求めてヨーロッパに渡った。
青年がパリで出会ったのは、庶民でにぎわっていたカジュアルな居酒屋だった。
青年は同じようなタイプの店で働きながらフランス料理を学び、やがて日本に帰って“ビストロ”という名の付いた、その当時の日本では聞いたことのないフランス料理店を開く。それが当時一世を風靡し、今なおファンの間で語り継がれる名店「ビストロ・ド・ラ・シテ」である。
その店は開業からまもなく、在日外国人や著名人たちの間で評判を呼び、噂を聞きつけた食通がこぞって来店するようになった。青年は日本フランス料理界の風雲児として瞬く間にスターの座をかけあがり、都内に何軒もの店を持つようになった。
しかし、それは彼の伝説の始まりでしかなかった。
彼が理想として想い描いていたのは、地方のフランス料理店、それも宿泊施設が付いたレストランだった。青年は旅も好きで、フランス各地を巡っていたときに、食べて泊まれるレストラン付きの料理旅籠「オーベルジュ」の魅力を知った。その体験は旅の記憶と共に鮮明に残り、決して忘れることはなかった。
そして青年の帰国から13年経った1986年、
日本初のオーベルジュ「オーベルジュ オー・ミラドー」が誕生した。
オー・ミラドーが地場の素材にこだわる理由。
それは、若き日のオーナーシェフ勝又を打ちのめした「その土地ならではの素材」の魅力にあります。
私が若い頃は、庶民的な料理であるラタトゥイュとはいかなる料理であるのかがわからない時代だった。それを知りたくてフランスに渡ったのだが、ある店で料理の仕上げにパセリをその場でちぎってじかにのせているのを見た。
私はそれを見てずいぶん荒い仕事だと思った。私の経験ではパセリは細かくきざんで水にさらして青ノリみたいにして使うものだったから。だが私が「荒い仕事」と思ったのは間違いだった。そのパセリは私のパセリの認識を大きく離れた、実に香りの良いパセリだったのだ。
オーナーシェフ 勝又 登
たった一枚のパセリで、料理が根底から変わる―。
そんな地場の採れたて素材を活かした料理を愉しめる、理想の環境を創りたい。
その追求により、必然的に辿りついたのが「箱根のオーベルジュ」というスタイルでした。
箱根は、海にも、山にも、川や湖沼にも恵まれた食材の宝庫。
三島・廣川農園の旬野菜。熱海や山梨の旬の果物。相模・駿河の2つの湾の鮮魚。芦ノ湖の紅マス。天城シャモ。愛鷹牛。丹沢山地の猪…など、野菜から茸、魚、肉、ジビエに至るまで、一年中“旬”に囲まれています。
これからの時代に「おいしい料理を作る」ということは、たとえで言えば「香りの良いパセリを探すこと」ではないかと思う。仕事をこなすだけに終わらせずに、もう一歩踏み込むには、自然の恵み、つまり素材に興味を持つことではないかと思うのだ。
勝又 登
「畑での驚きや感動を料理に変えていく」ことこそが、オー・ミラドーの使命であり、歓びなのです。